【水産業界】改革再編必須!資源管理と人手不足をどう改善していけるのか?水産政策改革とは?無事に改善できる?

日本経済
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水産業界・改革再編必須
◇日経225:2銘柄
◆1332 日本水産
◆1333 マルハニチロ
     2020年10月現在

水産業界ってどんな企業だろう?
どんな課題があるの?

水産業界はいま良質な資源を継続的に確保するのが難しくなってきており、
さらに高齢化による人材不足が問題になっています!
日本政府として今後どう水産業界を盛り上げていくつもりか、ご紹介いたします


水産業は、かつては漁業が中心でしたが今では漁業のほかにもいろいろな業種を行うことで業界全体を盛り上げています。人工的に育てる養殖業や栽培漁業では少なくなっている資源を補い、水産加工業など水産物を加工する業種によって水産物をより拡販できるようになりました。倉庫業、運輸業なども水産物が腐らないように考えられ私たち消費者に届けるために幅広い業種が関わっています。

かつては日本の漁業生産は世界でも有数と言われてきました

けれども漁業生産に取り巻く気候変動、環境変動等、水質汚染等の環境変化によって日本の水産資源は悪くなっていってしまいました。環境変化や外国漁船の漁獲増加での影響により水産資源の評価が今も低い状態に陥っています。この50年間で、従事者も70万人超から15万人と大幅に減って、どうやって浜を存続させるかが課題となっています。日本の豊かな資源を残し生産し続けられる未来のために、業界を盛り上げていけるよう再編が必須とされています。

現在、約60年ぶりの魚漁法改正の施行で、養殖業への企業参入が政府により促進されています。また、卸売市場法の施行で取引自由化も進んでいます。水産政策改革がどうなっていくのか、未来の50年後は今にかかっています。

       <<水産政策改革とは何なのか!?>>

参考資料
1.水産庁ホームページ 「我が国周辺の水産資源」
2.農林水産省 漁業就業動向調査 平成29年
3.水産庁ホームページ 水産政策改革について
4.農林水産省ホームページ 「第197回国会(平成30年 臨時会)提出法律案」

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【水産】水産政策改革とは

【水産庁】:水産政策改革
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/kaikaku/sskkpointvideo.html

動画を一部書き下ろします。

  • なぜ水産政策改革が必要なのか
  • 新しい資源管理システムとは
  • 許可・免許の基本制度の見直しとは

<なぜ水産政策改革が必要なのか>


・漁業者が、平均年齢56.7歳と高齢化が進んでいる

・昭和60年前後をピークに日本の漁業生産量が現在は三分の一まで大きく減少しまっている


・漁業・浜の活力の維持が課題


・地域差もあるが利用されない漁場もでてきている


水揚げ量の減少と漁業者の減少が課題、この2つをなんとかしないといけない


・資源量を増大させるための『新しい資源管理システムの導入』


・漁業・浜の活力向上のための『許可・免許の基本制度の見直し』を実施する


・より適切に管理していれば資源の減少を防げた業種もあった


・この2つの柱で漁業生産力の発展を目指す

   ⇒ 水産政策改革!!

<新しい資源管理システム>とは

・資源管理には様々な手法がある

漁船の隻数・大きさの制限、使える漁具・魚の大きさ、漁期などの制限、漁獲量の制限(漁獲してよい量【TACの設定】)

・今までTACを定めた魚種が限られていたため、それが漁業生産量の減少に影響していた

諸外国の漁獲量が増大、関係国に漁獲量の適切な制限等、共通の資源を適切に管理していく必要がある

今後は幅広い業種にTACを設定し、漁獲量をしっかり管理することにした

◆TAC設定:どこまで漁獲してよいかが重要

生まれてくる数を安定的に確保するため、親の魚が必要な最低限の数を割らない数としていた、資源が豊富であれば、より多くより安定して漁獲できるようになる

・資源の調査・評価を行って、より多くより安定する資源を回復・維持できるようにしていく

どのように決めていくかは関係者と相談した後、毎年TACを決めていく

◆TACをどのように管理するかも重要

一斉に漁獲し、TACを超えそうになったらTACをストップさせる全体管理をしている

早取り競争のようになり、計画的に操業できないデメリットがあり、

漁業者に漁獲割当(IQ)を配分する制度を作り、できるところから導入する方針

これにより、TACをしっかり管理し必要以上に競争せず、計画的な操業が期待できる

IQは準備が整ったところから順次導入、大臣許可漁業から導入予定

<許可・免許の基本制度の見直し>とは

海の管理は3つに分かれて管理されている

  • ・漁業権漁業:岸から一番近いところの海(漁業)を管理
  • ・知事許可漁業:漁業権漁業権と大臣許可漁業の真ん中を管理
  • ・大臣許可漁業(農林水産大臣の許可):一番岸より遠い漁業を管理

◆漁業許可制度の見直し:漁船や漁業者の減少により柔軟な内容に変更

漁船の安全性・居住性・作業性確保のため大型化に、
旅客部等をIQでしっかり管理される船舶には大きさの制限が緩和される

<漁業権制度見直しのねらい>

漁業権:一定の水面、一定の期間、他人に妨害されずに特定の漁業を営むことができる

漁業者の減少・高齢化でどのように浜を存続させるかが課題

漁場を適切かつ有効に活用されている漁場は、漁業権者の漁場利用を確保しながら

利用されなくなったり利用頻度が低下した漁場は、協業や新規参入も含めて総合利用

<共同漁業権> 地元の漁業者が漁場を共同利用(変更なし)

<定置漁業権>定置網を設定する ⇒漁業者に免許

<区画漁業権>生け簀などで養殖を行う ⇒漁業者・漁協(漁連)に免許

免許の優先順位を、漁業権者が漁場を適切かつ有効的に活用してる漁業者に優先

漁業権の新設等の場合:地域の水産業の発展に最も寄与する者が優先

適切かつ有効とは:資源管理・周辺の環境に配慮し漁場利用のルールを守ること

・利用しなくなったり利用度が減った漁場がある場合、水産庁より予算から
共同利用ができるように、話し合いの設定や新たに必要となる漁船・漁具の支援してもらえるので相談してほしいとのこと

<海区漁業調整委員会の見直し>

~新たな漁場利用の基本制度~

海区漁業調査委員会とは: 漁業者を主体とする委員会

重要な組織で知事が漁業権を免許する際に意見を述べたり指示を出すこともできる

地域にあった委員会となるようにメンバーの数を増減できるようにした

選挙制度をやめて、知事が選任することになった。都道府県議会の同意が必要だが

一部の漁業関係者の中では選挙制度をやめたことに反発者もいる

そのため、地区や種類が偏らないように漁業者・団体からの推薦を応募を行い結果を尊重することも

見直し案には盛り込まれている

<密漁対策の強化>

・悪質な密漁が社会問題になっている

・特に被害が深刻な「なまこ」等は許可を持たずに採捕した者や密漁品と知って譲り受けや運搬を行った者に対して罰則強化する内容に変更された。⇒懲役3年または3000万円(個人に対する最高水準)

無許可漁業や漁業権侵害等への罰則も大幅に強化している

<漁協制度の見直し>

各地の漁協では、漁業者のとった新鮮でおいしい魚を提供するために鮮度が向上しつづけられるように施設を改良したり商品をブランド化して売り先の開拓を行ったりと新しい取り組みを行っている

漁業者にメリットがある漁協の取り組みを応援していくためにも、法律で漁協の下記役割を明記することになった

・漁協は漁業者の所得向上に最大限配慮すること
・水産物の販売等に実践的な能力を有する者を理事にする

水産庁HPより

<漁業生産組合制度の見直し>

・設立要件等を緩和・株式会社化も可能に

〇人数要件:3人以上、理事の人数要件:1人以上、監事の設置:任意

〇都道府県への届出制を認可制に

〇株式会社へ組織変更も可能になった。

まとめ

水産業界はいま豊かな水産資産の確保と高齢化になっていて若い人材を確保していくことが課題です

政府として「新しい資源管理システム」と「許可・免許制度の見直し」を実施していくことで改善に向けて動いています

20年後の日本の水産がどうなっていくのかはこれからです!
いつまでも豊かな資源を確保して、新鮮でおいしい魚を提供してもらえるように応援していきたいです!


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