日本の土地を守る!日本の土地を守るための法律が必要か

時論公論
スポンサーリンク

安全保障上、重要な施設周辺の土地を調査し、利用を規制する法案が国会に提出されました。日本の土地を外国資本(中国や韓国など)が購入を進めている実態があります。

日本の安全を守るために重要な施設の周辺は特に、誰が土地の権利者なのかが重要なポイントになる場合があります。なぜ土地の購入を規制する必要があるのか考えていきたいと思います。

スポンサーリンク

3月30日時論公論~日本の土地を守るための法律が必要か~

日本の土地の利用実態を調査し、規制する法案が先週国会に提出された

私権の制限にかかわるとし国会でも意見や評価が分かれている法案である

“重要な土地”調査・規制法案とは何か?

◆注視区域:自衛隊・米軍基地・海上保安庁施設・原発などの周辺1㎞

◆国境離島

◇目的◇

安全保障上、重要な施設や国境に関係する離島の機能を妨害する行為を防止すること

⇒政府が重要と指定する注視区域の約1km範囲や国境離島を重要な所と指定

調査で、土地や建物の所有者などの国籍・利用実態を確認する

(日本人・外国人問わずに対象となる)

場合によっては、土地の権利者に報告を求めることも実施

協力が得られない場合には罰則も設けるとしている

特に重要な土地周辺は【特別注視区域】として指定し、一定面積以上の土地・建物の売買には事前届出が必要としている。(対応しない場合には、罰則を設けるともしている)

◇規制方法(案)◇

例えば電波妨害などの不正行為をした場合、中止を勧告

勧告しても改善しない場合には、命令を出し罰則を与えることもできるとしてる

*措置は必要最小限にすることも記載されている

なぜ法案が必要なのか?

自衛隊基地周辺などで外国資本による土地の購入が明らかになり、長年安全保障上の懸念が指摘されているから。相次いだ重要施設周辺の土地を海外が購入していく現実がある!!

①長崎県にある”海上自衛隊の対馬防備隊”の基地:韓国資本が隣接地を購入したことを10年前に明らかになっている(法律がないため、何も対策を取れていない)

②北海道の新千歳空港:中国資本が近くの森林を購入した

北海道では、資産保有などを理由に中国を中心に外国資本の森林購入が年々増加している

一昨年2019年末時点で3,000ha近く購入され、5年前の約2倍にまで広がっている

北海道は毎年、政府に対して
“安全保障上、重要な施設周辺の土地の取得や利用を規制するように”求めている

海外では、規制が進む(内閣官房土地調査検討室の調べ)

◆アメリカ◆

軍事施設近くの外国資本による不動産購入(去年2020年:大統領による取引停止の権限)

◆オーストラリア・韓国◆

外国人が指定区域で一定額以上の土地所有などをする場合、事前許可が必要

◆イギリス◆

事前申告を求める法改正が進む

⇒日本でも、菅首相が ”経済安全保障の確保に政府一丸となって取り組む”とし法改正に意欲的

中国の台頭で、武力を使わずに経済力で争う経済安全保障が国内外でますます重要になっている

法案可決への課題

①法整備の必要性

外国資本が自衛隊施設周辺の土地を購入したことで何らかの問題が発生した事実は明らかになっていない(明確な問題が起こる前の段階なので、問題が顕在化していない)

共産党は、法律が必要となる具体的な事実、”立法事実がない”と指摘し法案に反対する方針

⇒政府は、問題は明らかになっていないが、まずは全国での実態把握が重要。問題があってからでは遅く、防止という観点からも必要。

⇒この法案では、罰則も伴うため法律制定の根拠をしっかり議論する必要がある

②対象区域

指定区域は法案では明示されておらず、政府が法律制定後に基本方針を定め個別に指定する予定

◇調査対象◇

土地の所有者だけでなく、建物・部屋を借りている人も対象に含まれる

追加の調査も必要になる、指定によっては対象者が膨らんでいく

◆特別注視区域は土地や建物の売買に事前の届出が必要となる◆

法案提出前の政府与党の調整段階で、公明党から届け出の義務化は国民の大きな負担となると慎重な意見が相次ぐ。自民党との間で意見が食い違い調整が難航していた。

⇒結局、区域に指定は ”経済的・社会的観点に留意する”としている

そのため運用当初は、市街地の施設は除外される予定になっている

*政府は特別注視区域の対象となるのは、司令部機能がある自衛隊基地周辺や特に重要な国境離島としている。売買時、届け出を怠れば罰則(懲役を含む)がある。

⇒国民が納得できる判断基準が必要となる

③調査

・防衛省は全国の施設周辺に対して調査を進めているが
不動産登記簿など公開されている情報の確認に留まり、国籍や利用実態まで把握できない状況

そのため、法案で市町村が管理している住民基本台帳や他の届け出資料などの提供を求めることができるとして、情報を突き合わせて調査を実施できるとしている

取得した情報をどのように管理するのか?

情報が他に利用されることはないのか?

個人情報の保護は大丈夫なのか?

*必要であれば報告を求め、報告に応じなかったり虚偽の報告には罰金を科すともしている

⇒必要な場合とは?政府は、所有者が外国政府と密接な関係がある場合などを想定している

⇒どのような基準にするのかが課題

④利用規制

政府は調査によって、

電波妨害やライフライン(ガス・水道・電気など)の提供の阻害、施設への侵入の準備行為が明らかになった場合に、

中止を勧告 ⇒ 従わない場合、命令(懲役を含む罰則

*この内容に対し、立憲民主党の党幹部から「私権の制限に関わる」と反対意見も出ている

この規制は、国会論戦の焦点になる一方で、与党内からこの規制では不十分ではないかとの指摘も出ている。

政府は、この調査で現地確認はする一方で、立ち入り検査は実施しないとしているため不正行為を把握できないのではないかと指摘。

把握できたとしても、あくまでも行為を規制するのに留まり売買に制限がない状態でいいのか?

この法案では、売買や所有を辞めさせることはできない。

必要に応じて国が買い取る規定もあるが、所有者の任意で強制力はない。

⇒規制があること自体が、不正行為の抑止になる。甘いのではないか?

*この法案可決後の実効性に関しても、論戦が必要。

この法案では、把握できていない日本の土地を利用する外国資本を把握することが目的ですが、もう一歩進めてその先に何が問題が起ころうとしていないかも含めて議題に上げて検討してほしいと思います。

自由な経済活動や情報の取り扱いなど、法案可決にはまだ検討しなければならないことは多いですが、日本の安全を守るために何が必要なのか、どう把握していくべきなのか様々な角度から検討し、国民が安心して納得できる法整備してほしいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました