~ミャンマー政変・軍が政権奪取し非常事態を宣言した~

時論公論
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2月1日早期、ミャンマーの軍がアウン・サン・スーチー国家顧問、ウィンミン大統領、NLD(国民民主連盟)の幹部を拘束、軍が政権を奪取し非常事態を宣言しました

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2月1日NHK時論公論~ミャンマーの軍が政権奪取

時論公論:藤下 超(解説委員:アジア担当)

2021年2月1日早朝、ミャンマーの軍が政権を強行で奪取し、全権を掌握したと宣言した

軍は憲法に乗っ取った行動だと主張しているが、政権トップのアウン・サン・スーチー国家顧問、ウィンミン大統領、与党NLD(国民民主連盟)の幹部の他、広範囲で拘束しているとみられており、クーデターだと非難されている

2月1日に行動を起こした理由

なぜ2021年2月1日に軍は強行にクーデターを起こしたのか

本来クーデターがなければ2月1日は、昨年11月に実施された総選挙後の初めての議会となる予定だった、議会の開催を阻止することが目的のひとつだと考えられる

ミャンマーの総選挙【2020年11月8日投票】

11月8日にミャンマーの総選挙が実施された

この総選挙の結果は、軍にとって想定外だった

総選挙の結果を軍は認めていなかった

総選挙の結果でアウン・サン・スーチーが率いるNLD(国民民主連盟)が議席の8割以上を超える議席を取得し、圧倒的な国民からの支持を得る結果となっていた

軍の流れを組む野党のUSDP(国軍系政党:連邦)は約7%しか取得できず議席を減らし大敗していた

軍はスーチー氏が必ずしも大きな成果を上げていなかったため議席を減らすと考えていたが

実際には大差で敗北する結果となり、軍はこの総選挙で有権者名簿に不正があったと抗議

総選挙の内容に調査を迫っていたが、NLDでは認めず議会を予定通り開催することとしていた

そのため今回、非常事態を宣言し全権を掌握することで議会の開催を阻止する結果となった

ミャンマーの総選挙に不正があったと考えられるか?

11月の総選挙には、日本からも選挙監視団が派遣され国際的に概ね公正に実施されたと評価されていた

そのため実際には大きな不正があったとは考えづらい中、軍は憲法に乗っ取った非常事態だと宣言し、国際社会からの批判を覚悟してまで強硬な手段を実施していると考えられる

ミャンマーの今の政治は政権トップのスーチー氏と軍のそれぞれが率いており
中には2つの政府があると言われることもあるほどです
スーチー氏が率いる政府は6年前の総選挙で圧勝しましたが軍は半世紀に渡ってミャンマーを支配してきており、軍が権益を握っていることもまだ多く残っています
それが、今回の総選挙での大敗で政治的影響力が低下することを軍は恐れているのです

総選挙をやり直すと言われているが、このままではまたNLDが圧勝するでしょう

そのため軍はスーチー氏等を拘束したまま、何らかの形でNLDを除外した状態で総選挙を実施するのでしょうか

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